自分で言うのもおかしいかもしれませんが、当社はかなり風通しのよい会社だと思います。そのためか、現場からも様々な意見が出てきます。
今回はそんな当社で、日常的に出ている「提案」について触れたいと思います。
先に結論を書かせていただくと、挙げられた提案を採用する際に私が最も重視している点は、「実現への具体的アプローチ方法」です。
もっとこうした方がいいのではないか?
これをこうすべきではないか?
提案を受けた時には、次のステップとして、具体的に何を?誰が?いつまでに?どうすればいいのか?を考えてもらいます。時には、その場で一緒に考えることもあります。折角良いアイデアを持っているにも関わらず、机上の空論となっては勿体ないからです。
アイデアの中には、具体的に詰めていくと、一歩目で壁にぶつかるものも沢山あります。
それでもいいのです。
言い放しにせず、自分のアイデアをどう会社への貢献に繋げていくのか、例えゴールまで辿り付かなくても一生懸命考える事は、本人にとっても会社にとっても非常に意味があると捉えています。
このロジカルシンキングを何回か続けていると、提案書とまではいかなくても、かなり具体的なアイデアを出してもらえるようになります。ここまでくればしめたもの、後は方向性がピタッとくるアイデアを待つのみです。アイデアを具体化する時には、予想外の出来事が出てきて、その先のステップも存在しているのですが、今回の主旨から外れるため割愛させていただきます。
こんな風に書くと、「折角会社の為に提案しているのに、ケチを付けるのか!」と怒り出す人も出そうですが、当社は、たとえどんな内容であろうと提案自体を評価しています。
「提案」について、当社での考え方をまとめると以下になります。
3と4の間は、かなり間が開いていると考えています。
1.会社への貢献度が高く、且つ、実現方法が具体的である。
2.アイデアはすばらしいが、具体的な方法を再考する必要あり。
3.貢献度自体は大きくはないが、手法が明確である。
4.何も意見を言わず、提案もない。
上から降りてくるトップの意見を待って、それをこなしていればよしと考えるのは、昔はそれでも通用したのかもしれませんが、これだけ変化が激しい時代には大間違いだと思います。社長の中には、自分の意見に従ってくれる忠誠心が高い社員と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、私は全くそうは思いません。
薬局に毎日立ち仕事をされているプレイングマネージャー的な社長であれば可能かもしれませんが、どんなに時間を作り各店舗を巡回しても、社長にとって現場は、遠く離れている事に他なりません。現場の声が出てこなかったり活かされない薬局は、いずれ淘汰の波に飲み込まれてしまうと考えています。社長が察知した時には、既に遅いのです。
患者さんと直に接している現場の皆さんの生の声が、最も信頼できる情報であり、その声を活かす薬局づくりが、患者さまに喜んでいただく近道ではないかと考えています。