在宅医療のしごととは?
希望していた在宅医療のお仕事です!
「患者様に寄り添った服薬指導ができる」と在宅医療に興味を持つ薬剤師が増えています。実際、薬剤師はどのように在宅医療に関わっているのでしょうか。
月100件を訪問している、あけぼの薬局武蔵中原店の佐藤彩未さんに密着取材。患者様にも許可をいただき、現場を見学して来ました。
1「今日お届けする薬を準備しなきゃ」
月・水・金は訪問日。朝から薬の準備をします。脳梗塞や末期がん、認知症など症状はさまざま。「認知症の方には、飲む時間を薬袋に大きな字で書いたり(写真)と、患者様に合わせて準備をしていきます」
2「患者様のお宅へいってきます!」
薬を積んで、患者様のお宅に出発!会社の車は細かい路地も難なく入れる軽自動車。自ら運転し、一人で患者様のお宅に出向きます。「出発時間は日によりますが、平均で1回3件は回ります」
3「こんにちは〜。おかわりありませんか?」
月2回訪れる、一人暮らしのAさん(78歳・男性)のお宅に到着。「こんにちは~」と佐藤さんが明るく挨拶すると、Aさんも笑顔で応じてくれました。前回の薬の効き目や副作用などを聞いてから、今回の薬の説明に入ります
4「ちゃんと忘れずに飲めていますか?」
お薬カレンダーがあれば薬をセット。「前の薬が残っていると『ちゃんと飲めていないのでは?』と気づく。他にも、部屋の整頓状況やご家族の対応などを見て、飲み忘れのケアをすることもあります」
5「塩っ辛いものを食べ過ぎてませんか?」
薬だけでなく、血圧や食事の状況もうかがいます。「ヘルパーさんや看護士さんが来ていれば、『夜食のラーメンがやめられないようですね』などと情報交換します。患者様の日常生活の向上にも貢献できれば」
6「じゃあ、また来ますね。お大事に!」
15分で服薬指導は終了。「場合によっては1時間かけてご指導することもあります」。現在はクリニックからの依頼がある患者様だけ訪問している。「ただ、外来の方でも飲み忘れが疑われる方がいる。そうした方にも在宅指導ができるよう、今後はドクターに働きかけたい」