採用時、面接で何を見ているか

当社では採用をする際に、1人に対して出来る限り複数回面接をおこなっています。
印象は恋愛と同じで、出会った日、2回目、3回目と回を重ねるごとに、変化していくものです。それは相手も同じで、こちらの印象も変化していると思います。はじめは運命的出会いと思っていますが、3回も会うと、お互い冷静になれるものです。

それだけ当社では「人間性」を重視しています。
というのは、自分たちの仕事は難解を極める天才にしかできない仕事ではない上に、調剤薬局といえばどこに行っても殆ど変わらない仕事だからです。即日派遣が成立している世界なのです。
事務員であれば全くの未経験者でも数ヶ月でほぼ一人前になります。薬剤師は今は6年制のこともあり新卒者でも少し経てばすぐに戦力となります。転職組みはその日から新しい薬局で即戦力になります。つまり、基本的な業務は誰にでもできる、できて当たり前、そこは採用基準となりえないのです。

そうなると結局「人」を判断することになりますが、当社でもこのようなエピソードがあります。
1人は、経験豊富な事務員で、レセコンの入力はもちろん、保険の知識から、薬局内の業務については何でも知っている人でした。レセコンもとても速く打てます。しかし、自分の仕事を終わらせることばかりで、周りのみんなと協力して仕事を進めるタイプではありません。その上、誰か新しい事務員が入ると自分の座を奪われないようになのか、いじめ退職させることを繰り返し、一方では人がいなくて大変と言い続けていました。
もう一人は、全くの未経験者でした。過去の経験から組織人としての基礎があり、どの業界のどこの会社も協調性を重視していることをよく理解している人でした。教えられたことは着実にものにし、数ヵ月後には経験者と遜色ない業務をこなせるようになりました。
どちらが、薬局の発展に寄与するかは、明白だと思います。

さて、では面接時、どうやって「人」を見ているのでしょうか。当社では、『困難にぶつかった時、どう乗り越えてきたか』を聞いています。これでその方の性格がわかり、採用した場合、当社や配属先にマッチし、貢献してくれそうかの判断基準にしています。

調剤薬局は競争が激化していますが、商品力では差別化が図れず、勝敗のウェイトは、人に占める割合が大きいのが特徴です。逆を返せば、人に力を入れれば、勝てる確立はぐっと高くなると考えています。
また採用するということは、会社はその方と契約を締結することであり、ドロップアウトやトラブルを避けるために、価値観が合い、信頼性が高い方を厳選するのは当然と言えると思います。